「歯科」と「口腔外科」の違い
「歯科」と「口腔外科」では、対象とする治療内容が異なります。
歯科(一般的な歯科医院)
主に虫歯や歯周病など
口腔外科
主に虫歯や歯周病以外のお口の周囲の疾患など 親知らずの抜歯などの一般口腔外科診療、口腔がん、顎関節症の治療など
当院の口腔外科では、月1回、日本口腔外科学会専門医の歯科医師による専門外来の診療をおこなっております。
患者様のお口の中の状態、歯の状態によっては、大学病院などに行くことなく専門性の高い外科処置を受けて頂くことができます。
親知らずの治療
親知らずは絶対に抜くとは限りません
親知らずの成長に悩まされる方は少なくありません。
親知らずは簡単に抜歯できるケースもあれば、専門的な口腔外科の技術が必要となるケースもありますが、当院ではたいていの場合なら院内で対処可能です。
埋伏歯(まいふくし)
現代人は顎が小さくなってきているため、親知らずがまっすぐに生えずに顎の中に埋まって生えてくることがあります。
必要に応じて、歯を分割したり骨を削ったりして抜歯します。
個々の患者様にとって最善な方法をご提案させて頂きます。
※親知らずの状態によっては、大学病院にご紹介させて頂く場合もございますので、ご了承下さい。
親知らずの治療
歯根端切除術とは、根が感染して根の先に膿がたまってしまった歯に対して、悪い部分のみを外科的に切除することにより治癒に導くための手術です。
何度も根の治療をしているのに治らない歯、細菌が根の中に「のう胞」と呼ばれる袋状の巣を作ってしまった歯、根の先に異物がある歯など、通常の根の治療を行っても治癒する可能性が低い場合に、抜歯することによって感染している部分を取り除くのではなく、歯の一部分だけを外科的に取り除くことで、歯を保存しつつ症状の改善を図るのが歯根端切除術の長所です。
当院では、口腔外科の専門医が行っております。他院で歯を抜かなければならないと言われた方も、一度、当院の口腔外科専門外来にご相談下さい。
ただ、全ての歯に対して行えるわけではなく、一般的には根が一つの歯(前歯、小臼歯)に対して行われます。大臼歯といった後方の歯は、術野が狭くなり手術が困難であるため、原則行っておりません。 また症状によっては対応できない場合もありますのでご了承の上、ご相談をお願いいたします。
親知らずの治療
歯の移植は、まだ世間でよく知られているわけではありません。
しかし、失われた歯を補う方法としてはとても有力な方法のひとつです。
歯を失った場合は、義歯(入れ歯)や差し歯、あるいはブリッジを使うケースがほとんどです。
その後、ある時期からインプラント治療も有名になりました。
とはいえこれらの方法はメリットばかりではありません。
どうしても天然の元の歯と同じ状態にはできないのが現状です。
そこで、これらにはないメリットがある方法として「移植」という手段があります。
正確には「自家歯牙移植」と書きますが、条件がそろえば自分の他の部分の歯を、欠損した部分に移植することも可能なのです。
歯牙移植では、機能していない自身の歯を用います。
親知らずが残っていれば、それを用いることがほとんどです。
歯牙再植
「再植」とは外傷や事故などで抜けてしまった歯や、治療をしても上手く治らない歯を、一度わざと抜いて、きれいにした上で、再度歯を元の場所に戻す治療のことです。先程の歯根端切除術の説明と同様に、通常の根の治療を行っても治癒する可能性が低い場合に行われる治療になります。
歯牙移植
「移植」とは、歯を抜いたところに、健康な親知らずや、生えている位置が異常などの理由で使用されていない歯などをドナーとして移植する治療のことです。ブリッジのように両隣の歯を削る必要がなく、また義歯よりも違和感が少なく、インプラントとは異なり、自然な歯の機能を生かせるという長所があります。
顎関節症(がくかんせつしょう)
口を開ける時カクカク音がする、口が開かない、開ける時痛い、というような症状があるときは、顎関節症が疑われます。
顎関節症の原因
歯ぎしり、姿勢や癖、ストレスなど複数の要因が重なっておこると考えられています。
ただし、顎関節症の原因の大半は、不正咬合(噛み合わせの悪化)によるものです。
顎の位置にずれが生じると、骨や筋肉に多かれ少なかれ負担がかかります。
この状態は自然に解消されるわけではありません。
顎関節症の治療法
ナイトガード治療
特に歯ぎしりを就寝中に、無意識のうちにしてしまう方に対しては、プレートを就寝中に装着して頂く治療を行います。
噛み合わせのコントロール
生活習慣以外にも、噛み合わせが悪化する原因が見つかることがあります。
当院では詰め物やかぶせ物の周辺にほどよい噛み合わせを取り戻す調整も行っております。
口腔粘膜疾患(こうくうねんまくしっかん)
舌や頬の粘膜、歯肉には口内炎からがんまで多種多様な病気ができます。
単なる口内炎だと思って放っておいたけど、一向に治らないなどという場合には、歯科医院への受診をおすすめします。
むし歯や歯周病を治すだけではありません
このように、親知らずが以前から気になる、顎が痛くて口が開かない、口の中に出来物がある、といった虫歯以外の症状も診療しています。
お口の中で気になることがございましたら、お気軽にご相談下さい。